パチンコの遊タイム(天井機能)とは何か?メリット・デメリット、その理想形について【パチンコ天井時短機能】

仮面ライダー轟音キービジュアル
©KYORAKU SANGYO

これまでも数機種登場していた遊タイム搭載パチンコですが、「ぱちんこ 仮面ライダー轟音」の登場以降は結構立ち回りの一つに加えているという人も増えたんじゃないでしょうか?

今後も色々な機種が登場する予定の遊タイム搭載パチンコですが、遊タイムの今後を勝手に想像していみたいと思います。

「遊タイム」とは?

遊タイムとは、通常時に特定回転数を消化する事で発動する時短機能の事です。

パチスロで言えば最近めっきり少なくなりましたが、天井RT付きのノーマル機種を想像すると分かりやすい人もスロッターの中には多いかも知れませんね(今ではむしろ忘れ去られている?)。

この機能を便宜上「天井」と呼んでいるわけですが、ここで注意しなければいけないのは当選するのがあくまでも「時短」つまり「電サポ」であるという事。

天井に到達した瞬間から大当りがスタートするようなものではありません。

当選する通常回転数の違いはもちろんですが、当選するのが何回転分の時短であるかも機種によって大きく異なるので、「天井=ほぼ次回大当たり確約」となるようなものもあれば、「天井=100~200回転程度は玉を減らさず大当り抽選を受けられる」といったぐらいのものまで、その恩恵は様々です。

さらに重要な点として、一度遊タイムが発動した場合には仮に遊タイム分の時短を消化しきって通常時へ転落した場合、もう遊タイムへは突入しないという特徴もあります。

例えば、通常時500回転で200回転分の時短が発動するタイプの機種で、その200回転分の時短を消化しきって通常時へ転落した場合、その後にさらに500回転ハマっても遊タイムには突入しないという事ですね。

「遊タイム」のタイプ別分類

遊タイムは特定回転数の消化で突入する時短機能である事はどの機種にも共通した特徴ですが、その使い方(影響度合い)にはいくつかの特徴が存在します(これらの特徴は複合するものもある)。

パチ&スロ必勝本の月一コラム「F山科のPOWER PUSH!」では以下のような分類をされています。

  • 救済措置的な役割
  • 大当り期待度激高タイプ
  • 振り分け変化で恩恵大
  • 発動=大当り濃厚タイプ

救済措置的な役割

特定回転数で時短へ突入するが、その時短ゲーム数で大当たりを引き当てられない可能性が比較的高いタイプですね。

例えば「P交響詩篇エウレカセブン HIーEVOLUTION ZERO」では、1/199.8の大当たりを100回転の遊タイム時短で引き当てる必要があるわけで、あくまでもハマリに対する軽い救済措置といったスタンスの機能として活用していると言えるでしょう。

大当り期待度激高タイプ

大当り確率分母の4倍近い時短ゲーム数を用意する事で、「遊タイム突入≒大当り」といった構図を作り出しているタイプの機種です。

例えば「仮面ライダー轟音」の遊タイムは通常時950回転で突入する1200回転の時短です。

1/319.9の大当たり確率で1200回転の時短を消化できるので、およそ98%程度は大当りを獲得できる計算になります。

振り分け変化で恩恵大

ヘソ入賞と電チュー入賞で大当たりの振り分け(特に確変突入率など)が大きく異なるタイプの場合、電チュー消化が可能となる遊タイムの恩恵も当然大きくなります。

「仮面ライダー轟音」はヘソ入賞時は50%が3R通常当たりとなっているのに対し、電チュー入賞であれば100%確変突入が約束されている点でも大きな恩恵があります。

発動=大当り濃厚タイプ

1種2種混合機による遊タイムで可能となる「遊タイム=大当り」といった仕組みを搭載したタイプです。

1種2種混合機は遊タイム発動によって大当たり確率を劇的に変える事が出来ますから、ある意味もっとも遊タイムに適した仕様と言えるんじゃないでしょうか。

「遊タイム」のメリット・デメリット

遊タイムの良し悪しとしては、以下のような事が挙げられるでしょうか。

メリット

ハマる事に対する救済措置

パチンコはこれまで青天井が基本だったので、どこまでハマるんだろうなぁ…というのが打っていて恐ろしく感じられる事も多かったと思います。

しかし遊タイムを搭載したことで、特に突入すれば大半は大当りを獲得できるようなタイプの場合なら当たるまで打った場合の最大投資額が見えやすいですし、何よりも精神的な支えとして「あそこまでハマれば当たる」と思えるのは大きいですよね。

これまでパチンコは青天井だから…と打つのをためらっていた人にとっては遊タイムの存在がハマリへの恐怖心を随分と和らげてくれる可能性は十分にあるでしょう。

ハマり台を打つ理由を提供できる

パチスロは多くの機種で天井機能が搭載されているので、ハマり台を打つ意味があります(むしろ積極的に狙います)。

しかしこれまでのパチンコはハマっている台を打つ理由というものは特になく、ハマリ台がハマったままで放置される事も非常に多かったのは皆さんご承知の通りです。

しかし遊タイムを搭載したことで、パチスロと同様にハマり台を打つ意味が出来たので、今後はハマった状態で放置される台が減る可能性に期待できるというのは、ハマリ放置台が多数存在している事の印象の悪さを改善する事には大いに役立つでしょう。

新規ユーザーの獲得

新規ユーザーの獲得に関しては主に二つの視点があります。

一つはハマリ台狙いをするユーザーをパチンコへ呼び込める事、もう一つはパチンコが青天井だった事で打つことを躊躇していた人に安心感を与える事が出来る点です。

何れにしてもこれまでパチンコを打っていなかったユーザーの関心を集める効果は多少なりともあるでしょう。

デメリット

遊タイムを前提としないとスペックが辛い

遊タイム搭載機の場合、遊タイムを前提としたスペックで言えば平均的なベースとなりますが、遊タイムを抜けてしまった後のスペックはかなり辛くなります。

例えばパチマガによれば、仮面ライダー轟音の等価ボーダーラインは18.0となっていますが、遊タイム抜け後の等価ボーダーラインは19.5まで上昇します。

これを言い換えれば、遊タイムを意識して打つ打ち手にとっては勝ちやすい状況も見つけやすくなる一方で、遊タイムをさほど意識せずに打つ人にとっては更に負けやすい状況が成立しやすいという事を意味します。

勝ち方を知っている人がより有利になり、勝ち方を知らない人がより不利になる仕組みとも言えますね。

ハイエナの標的となる事による環境の変化

パチンコの勝ち方と言えば、基本的にはボーダーラインを超える台を粘り打つスタイルが一般的です(一発台的なものに関しても基本的な考え方は同じです)。

それ以外のものとしては、潜伏確変狙いであったり、朝一ランプ狙いであったりが存在しますが、狙える頻度などから言って例外的な存在であったのがこれまでの状況でした。

しかし現在続々と遊タイム機が増えて行っていますから、これが全体に占める割合が増えて行くと、遊タイム狙い(天井狙い)といったものの存在感が増す事になり、パチンコの勝ち方に占めるウエイトがかなり変わる可能性もあります。

ざっくりと言えば、爺ちゃん婆ちゃんの憩いの場だったような環境にギラついた若者を呼び込むような事にもなりかねないワケです。

そういった環境の変化はメリットであると同時にデメリットにも当然なり得るでしょう。

気楽に止められない

パチスロの天井搭載機でありがちなのが「0Gヤメ」や「ゾーン抜けヤメ」ですが、それは裏を返せば「中度半端な所まで打っちゃうと止めづらい」という思いの表れでもあります。

パチスロの天井非搭載系ノーマル機種(ジャグラーやハナハナなど)やパチンコの良い所として「いつでもやめる事が出来る」という事があったわけですが、遊タイムが搭載された事でそうも言ってられなくなってきました。

青天井である事をパチンコのデメリットとして挙げる人も多いんですが、自分からすると青天井だからこそ何時でも止める事が出来るというのがパチンコの良さだった訳で、それを失う事は大きなデメリットと言わざるを得ません。

「仮面ライダー轟音」的な遊タイムは絶対に廃れる

仮面ライダー轟音の遊タイムは通常時950回転で突入する1200回転の時短です。

1/319.9の大当たり確率で1200回転の時短を消化できるので、およそ98%程度は大当りを獲得できる計算になります。

言い換えれば遊タイムに突入しても50回に一回程度は大当りを獲得できずにスルーしてしまうんですが、そもそもそこまでハマる頻度などを考慮すると「遭遇したら事故」と思って諦められる程度の出来事じゃないでしょうか?

といったわけで遊タイム=大当り(ほぼ)確定といったタイプの機種なんですが、轟音は電チュー当選の恩恵も少なくない事もあって遊タイム発動回転数が遠くなっています(じゃないとスペックバランスがおかしな事になる)。

この機種のボーダーラインは等価で18回転ほどとなっていますから、基本的には多くのホールが16~20回転程度の範囲で調整していると思います。

20回転も回れば良いですが、例えば16回転/Kぐらいの調整で遊タイム発動ゲーム数950回転を自力で回そうとした場合、なんと6万円ほどの投資金額となります。

例えば連チャン終了時点から2万円分の玉を打ち込んで通常時320回転ほど消化した場合、遊タイムまでの残り回転数は620回転です。

まだまだ遠いですが、それでも連チャン終了時点に比べれば遊タイムを考慮した場合の期待値は上昇しています(パチマガのツールによると等価で16回転/Kなら+311円の期待収支)。

このぐらいのラインならまだしも、もしあと1万円分打ち込んで480回転まで回してしまった場合、遊タイムまでの残り回転数は470回転です。

ここまでくると、もう止めるわけには行かなくなりませんか?自分だったらそう思ってしまいます(同ツールによると等価16回転/Kで3000円程度の期待収支が見込めます)。

しかし遊タイム発動までにはまだ470回転もありますから、ここからさらに投資がかさみますし、時間もかかります。

こんなことをしていると多分、こんなことを考えてしまうんじゃないでしょうか…「もう二度と打ちたくない」と。

自分自身、もう何度か仮面ライダー轟音の天井狙いをしていますが、正直非常にストレスが貯まりました。

流石に天井まで1万円分ぐらいで到達できるようなところからなら別でしょうが、残り400回転程度から狙った場合の気怠さと言ったら…。

一応はプラス収支が見込めるラインから打っていてもコレなので、もっと浅い回転数(あるいは連チャン抜け)から打ち始めた場合のストレスたるや相当なモノでしょう。

そういった意味で、個人的にはこのような仕組みの遊タイムは確実に廃れるだろうと思っています。

要するに、発動回転数が深い代わりに恩恵が大きいタイプは遊タイムとして馴染まないだろうと確信しています。

パチンコは通常時の消化に時間のかかるゲームですからね。

パチスロなら950ゲーム消化するのに1時間半もかかりませんが、パチンコではその何倍もの時間を要します。

ライダー轟音の遊タイムは、パチスロで言えば「ミリオンゴッド凱旋」の天井機能(深いゲーム数であるものの恩恵も大きい)のようなものをイメージした設計なのかも知れませんが、投資金額や恩恵の大きさは似た所があるにしても、通常時の消化時間という点で両者は大きく異なります。

現状の規則で考え得る最良の遊タイム

一度遊タイムを抜けてしまうと再突入しないという規則が変更になれば話は別ですが、現状の規則で遊タイムを扱うとしたらどのような遊タイムが最適かを考えてみると…個人的には以下のようなものに帰着します。

  • 等価ボーダーで投資3万円ほどで到達できる回転数
  • 恩恵は遊タイム=大当り濃厚なもの、1種2種混合機が望ましい

やはり遊タイムを搭載するなら天井で有るべきだろうと思うんです。

出来れば超ロング時短タイプではなく1種2種混合機で右打ち時の大当たり確率を大きく上げる事で「遊タイム=大当り」を実現したい。

そう考えた場合、要するに「モモキュンソード」の仕様が理想的なんですよね。

細かなスペックバランスに関しては一考の余地があるとは思いますが、今後は「モモキュンソード」スタイルの機種が遊タイムの基本仕様として一般的になって行くんじゃないでしょうか?

実際に10月以降に登場する機種はこのタイプが増えるらしいので、個人的には結構期待しています。