自分はそれほど業界関係の情報を入れていないのでつい先日知ったんですが、どうやら有利区間ゲーム数について規制緩和が行われるようです。
どういった点で緩和されるのか、それに対する個人的な見解を語って見たいと思います。
6号機有利区間の規制緩和
自分はパチマガスロマガで連載されているPOKKA吉田さんのコラム、「ネタは手補給手回収」で知ったのですが、どうやら有利区間1500Gに関して規制緩和が行われるようです。
従来は1,500Gが上限だったが、今回、その倍の3,000Gが上限となる。市場に出て来る時期は型式試験次第だが、申請が来月後半からということも考えれば、かなり早くて7月中、普通には9月10月の秋頃に出揃い始めるという感じだろう。
https://www.pachimaga.com/
まだ業界団体などが公式のリリースをしていないようなので公的な文書は見つかりませんでしたが、他にも業界関係者が有利区間ゲーム数緩和について発信しているようなので、恐らくは確かな情報なのでしょう。
現在の情報によると、有利区間について以下のような変更が行われるとの事です。
- 有利区間最大ゲーム数:1500→3000G
- 有利区間最大出玉数:変更なし
このように、有利区間として設定できるゲーム数の上限が倍に引き上げられる一方、一撃出玉制限はこれまで通り2400枚のままとの事です。
しかしこのように有利区間についての規制緩和が行われるという事は、今後は枚数制限の緩和も現実的にあり得るのではないかと思われます。
今回の規制緩和によって実質的な機械開発ルールが変わるわけですが、現状では6.2号機といった名称となるのでは?と言われているようです。
そもそも有利区間は自主規制
便宜上6.2号機といった表現をしていますが、そもそも有利区間というのは自主規制であって法令による規則とは異なります。
例えば現状6号機の要件として設定されている短期出玉率、中期出玉率、長期出玉率といった出玉性能に関わる部分などは法的な問題になるので、そう簡単に変える事は出来ません。
一方で有利区間というのは機械を作るメーカー団体の自主規制の範疇ですから、今回のように裁量で変更する事が比較的簡単なんですよね。
と言っても、実際には所管の行政にもしっかりお伺いを立てた上で実行されるものですから、簡単といってもコロコロ変えられるものでもないんですが。
2400枚規制についても自主規制の範疇なので、先述したような短期・中期・長期出玉率のような根本的な問題に比べれば、まだ緩和の余地があるというものです。
というか2400枚規制というのは高純増AT機が6号機で可能となったことで設定された規制(5.9号機までは「有利区間1500G×最高純増2枚=実質3000枚規制」)だったわけですが、もう切りよく3000枚にしちゃえば良いんじゃないかとも思うんですが。
3000G&3000枚規制だと分かりやすくて良くないですか?
有利区間ゲーム数緩和の影響
結構前にこのような記事を書きました。
5.9号機から導入された有利区間という概念、6号機が登場してからすでに一年を経過しましたから、随分と慣れた人も多いんじゃないでしょうか。 多くのスロッターが有利区間の撤廃を望んでいると思いますが、個人的には有利区間という存在自[…]
個人的には2000Gぐらいまで有利区間ゲーム数の上限を緩和してくれたら、色々とゲーム性の幅も広がっていくんじゃないかと思います。
もし有利区間上限が2000Gになれば、仮に天井を1000Gに設定してもそこから更に1000Gは有利区間を消化できるわけですから、無暗に天井を下げる必要がなくなります。
そうする事で現状では実現が難しいゲーム性だったり、天井の扱い方であったりが可能になるんじゃないでしょうか。
もう1年半ぐらい前の記事ですが、2000Gどころか3000Gまで有利区間が伸びるとは、この時は想像していませんでした。
この記事でも書いているように、一撃枚数縛りがある状態なんだから有利区間のゲーム数は射幸性といった点ではあまり影響がないのでは?とも思うんです。
実際問題として現状の6号機規則の範囲内で有利区間のゲーム数上限を2000Gに変更したとして、それが射幸性の向上にはつながらないと思うんですよね。
出玉率に関しては短期・中期・長期出玉率をガッチリと規制されている訳ですから、有利区間ゲーム数上限が多少伸びた所で射幸性的には大して変わりはないでしょう。
それでいて実現できるゲーム性の幅は大きく広がると思います。
やはり現状の閉塞感のあるゲーム性というものは、有利区間1500Gという縛りによって生み出されている面が多分にありますから。
ゲーム性の幅は大きく広がるとは思いますが、一方で出玉性能といった点で言えば大した影響はない事が予想されます。
それは上でも語っているように、短期・中期・長期出玉率をガッチリとホールドされている状態なので、結局の所はなるようにしかならないでしょう。
そういった意味では有利区間という概念自体が6号機になった時点ですでに不要とも言えるんですが、そこはやはり一撃性万枚といったような射幸性を強制的に抑えるという事で言えば意味のある事なんでしょう。
2400枚制限撤廃へ繋がる?
ゲーム数制限が大幅に解除された事で2400枚制限の撤廃にも期待を寄せている人が多いようですが、これに関しては当面は無いんじゃないでしょうか。
というのも、実際問題として2400枚規制がなくなった場合、それが「おもしろいパチスロ」へ繋がるのかと言えば非常に疑問です。
出玉率制限の範囲内で一撃枚数を増やせば、当然そのしわ寄せがどこかに行きます。
そう考えると、個人的な見方としては「枚数制限がある方が、むしろゲーム性の広がりに期待できる」と言えるんじゃないかとも思うわけです。
2400枚規制がなくなると喜ぶ人も多いとは思うんですが、個人的には緩和するにしてもせいぜい3000枚程度までにしておいた方が良いようにも思います。
まぁたしかにゲーム数上乗せ系のゲーム性に関しては、上限リミットのない方がゲーム性的にも楽しい(終盤になるとどんなレア役を引いてもゲーム数が乗らないといった事にならずに済む)でしょうけども。
率直な期待と不安
ゲーム性の幅は間違いなく広がる
この緩和で一番喜んでいるのは開発者の皆さんではないかと思います。
きっと1500G規制のせいで実現できなかった事が多々あったと思いますから、それが倍にまで拡張された分色々な事が可能になったんじゃないでしょうか。
個人的にも現状のパチスロには規制的な意味で少々限界を感じていた所があるので、この緩和を機にバラエティ豊かなパチスロが登場してくれると嬉しいですね。
高純増AT機に慣れた身の辛さ
最近、北斗宿命を打つと正直「ちょっと遅いな」と感じてしまう自分がいます(純増2.8枚)。
やはりリゼロなどの高純増AT機に慣れてしまった部分があるなぁ、という事を実感しますね。
有利区間ゲーム数が伸びたことで、言ってしまえば「ダラっとした出玉感の機種」も作りやすくなったとも言えます。
6号機で高純増AT機が多い理由の一つはリアルボーナスの性能がガクッと落とされているので、ある程度の出玉を出そうとした場合、有利区間ゲーム数の制限なんかを考えると高純増ATでゴリゴリ出すのが手っ取り早いという面もありました。
有利区間ゲーム数の上限が倍に引き伸ばされた事で、それこそ純増2枚のART機のようなものも作りやすいと思いますから、意外と5.9号機より前の5号機と似たようなART・AT純増枚数の機種(2枚~3枚)が増えるんじゃないでしょうか。
ある程度の純増枚数がないと「ダルい」と感じてしまう今の自分がそれに耐えられるのか…それこそ規制が掛かって一律高純増禁止になれば、それはそのうち慣れるんでしょう。
しかし高純増AT機と低純増AT・ART機が混在している状況で慣れる事が出来るのかは、少々疑問です。
夜からのハイエナがしづらくなる
最近自分の稼働と言えば、専ら夜からのジャグラーorハイエナorハネモノといった感じなんですが、6号機の有利区間1500Gという条件は閉店時間との兼ね合いを考えると非常に良い感じだったんですよね。
有利区間ゲーム数に制限があり、しかもヤメ時が明確な機種は取りこぼす心配もないので、安心してハイエナ出来るわけで(凱旋とかを深い時間から打ち始めると色々ヒヤヒヤしましたもんね)。
これが有利区間3000Gとなると、ちょっと状況が難しくなります。
それこそ3000Gをフルに使ってのんびり出玉を伸ばすようなスタイルを取られると、拘束時間が長くなってしまうのでハイエナ的なメリットはかなり少なくなってしまいます。
そうなってくると、最近の自分にとって安定した「ハイエナ出来る台を探して無ければジャグラー、それもなければ遊べるラインのハネモノ」といったルーチンが成立しない事となってしまうので、個人的には少々残念ではあります。
どんな機種が登場するのか楽しみ
この規制緩和がメーカー各社に対してはどの段階で知らされていたのか分かりませんが、もし早い段階でこういった話が内々にされていたのであれば、すでにこの規制緩和を前提とした機械が作られているのでしょう。
POKKA吉田さんによると最短で7月、普通に考えれば9月頃に登場するとの事ですから、そこでどんな機種が登場するのか、正直言って閉塞感が否めない現状のパチスロに風穴を開けてくれることを期待しましょう。