自分がパチスロ初心者だった頃、父と初めて打ちに行った時の事はうろ覚えながら記憶にあります。
色々な事が初めてなので、何をどうして良いのか、それは台を打つ上での話だけではなく、メダルの借り方から換金の仕方まで様々な点が良く分かりませんでした。
恐らく今現在、まさにそういった感想を抱いている方もいらっしゃることと思います。
そこで今回は、新たにパチスロを打ち始める人に対して、入店から退店までの流れを簡単に説明したいと思います。
出来れば経験者と一緒に行くのがベスト
これから一応初心者が一人で打ちに行く事を想定した上で初めての入店~退店までを説明しますが、出来る事なら経験者と一緒に行くのが一番です。
これから説明していく各セクションで困る可能性のある事についても経験者と一緒ならその人に頼れば良いわけですからね。
しかし周りに頼める人がいないようなケースもあり得るでしょうから、そういった場合に参考として頂けるように本記事を記して行きたいと思います。
スロットorパチスロ?
まずは用語の問題として、スロットという表現とパチスロという表現があります。
どちらが正しいかと言えばどちらも正しいのですが、どちらかと言えばパチスロという用語の方が正式な用語とは言えるかも知れませんね。
スロットと言ってしまうとカジノにあるスロットマシーンも含まれるニュアンスとなるので、対象が少々ぼやけてしまうような印象もあります。
より専門的な話をすれば、パチスロを作る上での法律というものがあるんですが、それに記されている正式名称は「回胴式遊技機」となっています。
専門用語度で言えば、「回胴式遊技機>パチスロ>スロット」といった感じでしょうか。
より軽く表現するならスロット、もう少し具体的に表現するならパチスロといった方が良いかも知れません。
この記事では初心者の方が比較的使っている事の多い「スロット」という用語をメインに利用して行きたいと思います。
まずは入店
パチンコ屋の中に入店します。
入り口で店員さんが待ち構えているような事は基本的にないので安心して入って大丈夫です(笑)
ちなみに初心者の方の中には「スロットが打ちたいのにパチンコ屋?」と思う方もいるかも知れませんね。
基本的に多くのパチンコ屋にはパチンコとスロットが設置されています。
一般的に両方が設置されている店の事は「パチンコ屋」と呼ぶことが多いですね。
パチンコしか設置していない店というのは現在ではほとんどありません。
逆にスロットのみ設置しているような店はそれなりにありますが、そちらの事はスロット専門店(略して、スロ専)といった表現をします。
店によりますが、店内は比較的騒音が大きくなっておりますので、もし誰かと連れ立って行くのであれば耳元で会話する事を意識した方が良いでしょう。
一昔前までのパチンコ屋は騒音が店内で鳴り響いていたのが常でしたが、最近はそこまでの環境ではない事が増えましたね。
そういった意味では初心者の方がいきなりホールへ入っても然程驚く事はないのかも知れません。
一昔前までのパチンコ屋は騒音が店内で鳴り響いていたのが常でしたが、最近はそこまでの環境ではない事が増えましたね。
そういった意味では初心者の方がいきなりホールへ入っても然程驚く事はないのかも知れません。
台を選ぶ
パチンコ屋でスロットを打つ時は、自分で打つ台を選びます。
その際に注意するべき点が2つあります。
- レートの確認
- 打つ台(機種)を選択
- 台が空き台であるかの確認
レートの確認
レートとは、1枚のメダルを借りるのにいくら掛るかという事です。
パチスロのレート上限は1枚あたり22円です。
これは20円+消費税10%の合計額となっています。
一昔前までは消費税込みで20円が上限でしたが、数年前に規則が変わり20円+消費税までが上限となりました。
現状の店で存在している最高レートは1枚あたり22円貸しであり、下限については規制はありません。
極端な話、1枚あたり0.00001円といったような料金でメダルを貸し出す事も可能ですが、そうなると店側としては経営が成り立たないのは当然の事です。
レートの高さとはつまりリターンの大きさに比例します。
スロットの交換率(換金率)は店によって異なりますが、最も良い交換率は1枚あたり22円貸しの22円交換、欠損の発生しない等価交換と呼ばれる方式です。
それに対して、例えば22円貸しで20円交換といった場合、借りた金額に対して交換時は10%が削られた金額を交換できるようなケースも多く、こういった欠損の発生する方式を非等価交換と呼びます。
普通に考えれば等価交換の方が嬉しいと思いますよね?しかし実際には必ずしもそうは言えないんです。
お店も商売ですから、どこかで利益を上げなければいけません。
非等価交換の場合なら利益を交換時のギャップで得る事ができますから、お客さんが借りたメダルと同じ分のメダルを交換しても店側は利益を得る事ができます。
しかし等価交換の場合、お客さんが借りたメダルと同じ分のメダルを交換してしまうと店側にとっては利益が出ませんから、お客さんが交換するメダルを出来るだけ少なくするような調整をしなければいけません(これを設定といいますが、後で説明します)。
最初のうちは、「等価交換は見返りが大きいけどリスクも大きい」、「非等価交換は見返りが減るけどリスクも減る」といった認識で良いでしょう。
多くの店が採用しているレートとして1枚あたりの貸料金が「22円」「20円」「11円」「10円」「5.5円」「5円」といったものがあります。
22円と20円のような違いは消費税分をどう考えているか(20円+税なのか20円の中に税を含めるのか)の違いですが、20円と10円や5円といった違いは大きいですよね。
これは純粋に1枚あたりの料金が高いほどハイリスクハイリターンであり、安いほどローリスクローリターンであるという事が言えます。
つまり20円貸し(20スロと呼んだりもします)は沢山お金が掛かる可能性がある一方で大金を手にする事が出来るかも知れない。
一方で5円貸し(5スロと呼んだりもします)はお金は然程掛からないものの、大金を手にする事はあまりない。
より明確に言えば、20スロは1万2万の負けは普通ですが、5スロであればその1/4程度の負けで済む事が多い一方、勝つ場合には20スロなら1万2万の勝ちは普通ですが、5スロであればその1/4程度の勝ち額しか見込めないという事です。
そういった点はご自身の懐事情と相談しながらレートを選択して頂ければと思います。
台のレートはその台の周りに表記されているケースもありますし、多くの場合でコーナー別でまとめられているので「20スロコーナー」の中に設置されている台は20スロレートですし、「5スロコーナー」の中に設置されている台は5スロレートであると判断できます。
もし自分が打とうとしている台のレートが分からない場合は念のために店員さんに聞いてみると良いでしょう。
「これは20円スロットですか?」や「これは5円スロットですか?」といった具合に。
打つ台(機種)を選択
予めこの機種が打ちたい!というものがあるのであれば、その機種を選択すれば良いのですが、もしそういった機種が存在しないのであれば、およそどの店にも設置してある可能性の高いジャグラーシリーズの機種を選択すると良いでしょう…というのが一般的な考え方です。
ジャグラーシリーズを選択するのは全く問題ないのですが、この機種を打つ場合に絶対に欠かせない事として、目押しというものがあります。
目押しとはボーナス絵柄や小役などを「狙って揃える」技術の事で、スロットを打つ人間にとっては避けられない部分です。
小役については多くのものは狙わずとも勝手に揃うように出来ているんですが、一部のものは目押しが出来ないと取りこぼす可能性があります。しかし小役については取りこぼした所でほんの数枚メダルを損するだけですので、初心者のうちはそこまで気に病む必要はないでしょう。
問題はボーナスです。ボーナス絵柄を揃えられないとゲームの進行に支障が出る機種の場合、目押しが出来ないとメダルを損するのと同時にプレイを先に進める事が出来ないような事態にもなりかねません。
上手く揃えられないと感じたら、隣の人などにお願いして揃えて貰うという選択もあります。
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ちなみにパチスロの中には目押しが必要ない機種というものも存在します。
こちらの記事で紹介している機種を多少事前に予習した上で打ちに行くというのもお勧めです。
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台が「空き台」であるかの確認
パチンコ屋の中でのルールとして、「下皿にメダルや私物が置いてある台はプレイ中である」という認識があります。
そういった台は他の人が打ってはいけない事になっておりますので注意しましょう。
言い換えるなら、あなたが例えばトイレに行きたくなって席を立つ場合も、下皿にメダルや私物を置いておけば他の誰かにその台を取られる事は基本的に無いという事になります。
台に座る際は下皿にものがないか、あとは最初のうちは台の周辺(ドリンクホルダーなど)に私物が残っているようなケースも避けておいた方が無難でしょう。
空き台については以下の記事を参考にして下さい。
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メダルを借りる
まずはメダルを借ります。
パチスロ台の横には「サンド」と呼ばれるメダル貸出機があります。

サンドの種類は様々ですが、どのサンドにも基本的には現金(10000円札や5000円札、1000円札)を入れる場所があります。
1000円以外の現金が使えるサンドの場合なら、サンドに入れた金額から使った金額を差し引いた分(例えば10000円札を投入して3000円分使った場合は7000円分)が入ったプリペイドカードがサンドから引き抜けますし、そのプリペイドカードを他の台のサンドへ投入して残りの7000円分を使い始める事もできます。
残高が残った状態でやめた場合は清算機とよばれる機会を使えば、残高の金額分の現金を手元に戻す事も出来ますので安心して下さい。
このサンドであれば、真ん中あたりの左側がカード投入口、右側が現金投入口となっています。
本体とは別に現金投入口が用意されているタイプもあります。
少し分かりづらいかも知れませんが、下の青く光っているのがサンド上部、その更に上に現金投入口が用意されています。
こういった事はサンド自体にも説明が書かれていると思いますので、しっかりと見れば間違える事はないでしょう。
もし分からない事があったら、店員さんに「初めて打つんですけど、メダルの借り方教えてもらえますか」と言えば親切に教えてくれるでしょう。
現金を投入したらすぐにメダルが出て来るタイプと、現金を投入したあとに貸出ボタンを押すことでメダルを出すタイプがあります。
この時、非常に重要なポイントがあります。
現金を投入する前に、メダルが出て来るノズルが台の下皿にセットされている事を確認しましょう!
多くのサンドはノズルによって台の下皿にメダルが直接入るよう設計されています。
しかしこのノズルは簡単にズラせるようになっていますので、あなたが席に座った段階ではノズルが下皿から外れている可能性があるのです。
これが下皿から外れた状態になっている状態でメダルを借りると…借りたメダルが床に散らばって大変な事になります!
正直これは打ちなれている人でも時々やらかす失敗なんですが、初めて打つ時ぐらいはしっかりと意識して躓かないようご注意下さい。
台を打ち始める
メダルを投入する
機種によって形状は多少異なるものの、概ね同じような位置(丁度台に手を伸ばすと右手で触れやすいあたり)にメダル投入口があります。
そこにメダルを投入するんですが、最初一枚ずつ入れる以外の方法が良く分からないと思います。
メダル投入口の手間には、メダルの助走路のようなものが用意されています。
そこに棒状に重ねたメダル束(複数枚重ねた状態のメダル)を縦に置けますよね?そうしたらその束を後ろから(基本的には親指で)押してやると、スルスルと…入って行きます。
もし入って行かない場合は、前に押し出す力が強すぎるので、後ろから押す力を(メダルがこぼれ落ちない程度に)緩めて下さい。
そうすればスルスル…とは行かないまでも、ある程度はメダルが入って行きますよね?
これは慣れてくればかなりスムーズに行えるようになる作業ですから、心配しなくても大丈夫です。
多くのパチスロは基本的に3枚投入で1回消化できるように出来ていますので、しっかりと3枚以上は投入しましょう。
中にはボーナス絵柄を揃える時は1枚で回すのが得なケースもありますが、最初のうちはそこまで考えなくても良いでしょう。
レバーを下に下ろす&リールを止める
メダル投入口とは反対の左側にレバー(先に〇の玉が付いている棒)があると思います。
メダルを3枚以上投入した状態でレバーをコツンと下に下ろすとリールが回転します。
多くのパチスロは自分でストップボタンを押さないと回転が止まりません。
リールの回転を止めるには台の中央部分にある3つの丸いボタン(ストップボタン)を押す必要があります。
ストップボタンを押せば押したボタンに対応するリールが停止します。
3つのボタン全てを停止させたら、これで1G(ゲーム)が終了となります。
この時に小役と呼ばれる絵柄が揃っていれば数枚の払出が受けられますし、ボーナス絵柄を揃えた場合には次ゲームから多くのメダル払出しを受ける事が出来るようになります。
詳しい台の仕様についてはその機種についての基本的な情報を調べた上で打ちに行く事をお勧めします。
メダルを交換する
メダルを借りて遊んだ結果、もう帰ろうとした時にメダルが残っている場合、そのメダルは景品(現金も含む)に交換するか会員カードへ預ける必要があります。
会員カードへ預ける場合については店員さんに「会員カードを作りたいんですけど」と尋ねれば対応して貰えるでしょう(その際は店の中を巡回している店員さんよりもカウンターで待機している店員さんに声を掛けた方が話が早いです)。
しかし初めて打ちに行っていきなり会員カードを作るというのもハードルが高いと思いますので、まずは景品への交換を選択するのが良いでしょう。
それを前提として説明して行きます。
メダルを箱に移す
この段階ですでに多くのメダルを獲得している場合はとっくに使っているものと思われますが、台の上棚などにメダルを入れる箱がありますので、それに下皿のメダルを移しましょう。
一箱で足りなければ二箱、三箱と使って問題ありません。
その際、自分の席の上棚にある分では足りない場合、通路の端などに空の箱が積まれていると思いますから、それを持ってきて使って下さい。
もし場所が分からなければ店員さんを呼んで「箱ください」と言っても問題ないでしょう(ただし基本的には自分で持ってくるのが普通ですから、慣れたら自分で調達できるようにしましょう)。
メダルを計数してもらう
箱に移したメダルを計数してもらいます。
この時はジェットカウンターと呼ばれるメダル計数機でメダルの枚数を数えてもらいますので、その機械がある場所までメダルを自分で持っていくのが普通です。
多くのホールで通路の端などにジェットカウンターが設置されていますが、もし場所が分からないようなら店員さんに「交換します」と言えば、メダルをジェットカウンターまで持って行ってくれるでしょう。
計数してもらったメダル数はレシートに記録された状態で渡されます(紙のレシートの場合もあれば電子カードの事もあります)。
レシートを景品カウンターまで持っていく
景品カウンターとは、多くの場合で背後に交換できる景品が陳列されているカウンターの事です。
どのホールにも必ずありますし、目立つので直ぐわかると思います。
ここにいるカウンタースタッフの人にレシートを渡して下さい。
この時に何も言わなければ当然のように特殊景品(現金化できる景品)をメイン+余ったメダル分をお菓子などの景品へと交換する流れになるでしょう。
もし何か、例えば「すべて交換で宜しいですか」といった事を言われたとしたら、それはつまり「換金で宜しいですか」という意味です。
ご存知の方も多いと思いますが、パチンコ屋は三店方式という理屈で換金を行っており、パチンコ屋自身が「換金」という言葉を使えない事情がありますから。
景品には、結果的に現金になって帰って来るもの(特殊景品という)と、玩具やお菓子といった本当の景品(一般景品)があります。
よっぽど欲しい景品があるのなら別ですが、基本的には特殊景品(つまりは現金)と交換するのが普通です。
特殊景品は中に金(ゴールド)が入っているカード状のものが多いですね。
種類によって対応する金額が変わり、最小単位は100円、最大で5000円の価値がある特殊景品が扱われています。
店によって最小交換単位は異なりますが、最近は500円といった店も多いですね。
最小単位に届かない余りメダル分はお菓子などの一般景品へ交換する事になります。
特殊景品を受け取ったら、いよいよ換金をしに行きます。
換金する
受取った特殊景品をもって景品交換所へ行きましょう。
景品交換所はそのホールに外付けされるような形でどこかに設置されていますが、店側の人がその場所を教える事は出来ない事になっています。
ですから店員さんに「どこで換金できますか」といったような聞き方をしても答えてもらえない可能性があるので注意して下さい。
ただこの辺は非常に曖昧な話となっていますから、尋ねたら教えてくれる場合もありますし、言葉にはせずとも指さしてくれるケースもあります。
一番良いのは自分の前に景品カウンターで交換していた人がいる場合には、その人の後を付いて行く事です。
あとは基本的に交換所は店の出口付近にありますから、店の外周をぐるっと回ってみれば大抵見つかります。
東京都については特殊景品をTUC(東京ユニオンサーキュレーション株式会社)が買い取るというシステムになっており、TUC(交換所)の場所が必ずしもその店舗の一部に存在していないのです。
東京都についてはTUCの場所を把握しておく必要があるでしょう。
TUCの場所を探す場合もやはり、同じく換金目的の人をストーキング(といったらアレですが)するのがベストです。
慣れれば簡単
ここまで長々と説明してきましたが、これはあくまでも初心者の方が迷わないように説明した結果です。
実際にやってみると難しい点は特になく、一度経験してしまえば困る事はなくなるでしょう。
しかし何も知らずに一人で打ちに行くと困るケースもあるでしょうから、やはりここで説明したような事を知識として認識しておく事は初めてのパチスロといった点では重要となるのではないでしょうか。
それでは楽しいパチスロライフを!くれぐれも散財しないようにお気を付け下さいね!!