
3機種目の6号機として登場した『戦コレ![泰平女君]徳川家康』にて、AT中の告知パターンの中に『起きスロ』なるものがあります。
元ネタを知っている人はニヤリと出来るでしょうが、知らない人も結構多いんじゃないでしょうか。
そこで今回の記事では、『起きスロ』について語って行きます。
『起きスロ』とは?
起きスロ=シスクエ16話
『起きスロ』とは何かという問いに対して端的に答えるとすれば…
[st-midasibox title=”起きスロとは” fontawesome=”” bordercolor=”” color=”” bgcolor=”” borderwidth=”” borderradius=”” titleweight=”bold”]シスタークエスト(初代)16話の愛称である。
[/st-midasibox]という事になります。
『シスタークエスト』とは、SNKプレイモアが2007年に発売したノーマルタイプのパチスロ機です。
一応直近のシリーズ機としては、メーカーは変わりましたが2017年に導入された『シスタークエスト~時の魔術師と悠久の姉妹~』(ハイライツ)があるので、過去のシリーズ機を打ったことがなくても、この台は打ったことがある、あるいは名前だけは知っているという人も多いんじゃないでしょうか。
シスタークエスト初代と2に関しては、ビッグボーナスを引く毎にストーリーが1話ずつ進んでいくという趣向となっており、そういったストーリー展開をパチスロに取り入れた事で、『RPGパチスロ』を自称していました。
そんな中で初代シスクエの16話は、呪いで眠りについてしまった主人公シフォンの姉であるステラを目覚めさせるのがミッション。
つまり、「ステラが目覚める=ビッグボーナス」という事になるんですが、このステージは他のステージに比べて、小役ナビ的な賑やかしの発生率が著しく下がっており、なおかつビッグボーナスに期待できるのはステラが目覚めるかどうか…に関わる演出に限定されるという、液晶搭載機でありながら、ランプで告知するタイプの台のようなニュアンスの中で黙々と打ち込んで行く事になるんです。
そんな、何か起こるのを待ちながら(基本的に何も起こらない液晶を眺めつつ)黙々と打って行く様がジャグラーや沖スロを彷彿とさせる事から…
「なんか沖スロ打ってるみたい」+「お姉ちゃんが起きればボーナス」=「起きスロ」という呼称がシスクエを打つスロッターの間で定着していったのでした。
[st-mybox title=”テスラじゃなくてステラ” fontawesome=”fa-exclamation-circle” color=”#ef5350″ bordercolor=”#ef9a9a” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]非常に間違いやすい所ですが、お姉ちゃんの名前はステラであって、テスラではありません。
テスラはツインエンジェルシリーズに登場するナインのお姉ちゃんですのでお間違い無きように!
[/st-mybox]ちなみにこの16話ですが、当時は設定判別ステージという意味合いも濃いものでした。
というのも、初代シスクエは『単独ボーナス』と『ベル重複ボーナス』に大きな設定差があり、それを正確に見抜く事が素早く設定判別を行う上で必須要件でした。
しかし、16話以外のステージではボーナスの当選契機が曖昧になりやすく、自信を持って「これは単独」や「これはベル重複」と言える場面を作りにくい問題があったのです。
そんな中でこの16話は、先述の通りボーナス当選に期待できる時以外は基本的に静かなステージですから、単独当選やベル重複を正確に見抜ける可能性が他のステージに比べて圧倒的に高い訳です。
そんな理由で、当時この台の設定判別をする時は朝から16話にセットしてぶん回す…といったスタイルの打ち手も多く居たものです。
ちなみに当時は自分も、高設定を狙って打つ時は最初16話固定→これは設定があるな?と思ったら1話から物語を楽しみながら消化、という流れでシスクエと戯れていましたね。
今にして思えば、リーチ目はもちろん、複数あるボーナスのフラグ判別やボーナス優先制御による小役抜きなどなど、5号機初期型ノーマル機のお手本のような台だったなと感じます。
シスクエ3では前兆ゾーンに
元々はスロッターの間で広まった呼称でしたが、それをシスクエ3では公式が取り入れてARTへの前兆ゾーンの名称として採用していましたね。
フェニックスゾーンに比べて期待度の高いゾーンだったので、中々お目に掛かれなかったような記憶があります。
戦コレ!の起きスロ
そして時代は流れて、「戦コレ![泰平女君]徳川家康」にて華々しく復活、というかオマージュされている訳です。
とはいっても、戦コレ!の起きスロはシスクエオマージュの「起きスロ」だけではなく、そもそもの語源である「沖スロ」要素も持ってきてますから、ハイブリッドなオマージュですね。
上の画像は花が咲いていますが、花が咲くとATのセット継続が確定するのに対して、女の子が目覚めるとボーナスが確定するという住み分けとなっているので、花が咲くのは比較的簡単に見れるものの、女の子を目覚めさせるのは中々大変だったりします。
この記事作成時点では目覚める瞬間を拝めていないので、今後暫く(目覚めさせるまで)は起きスロ縛りでATを消化して行こうかと思っています。
『起きスロ』まとめ
ここまでの話をまとめると…
- 起きスロとは初代シスクエの16話
- 元々は打ち手の間で定着した愛称だったが、メーカーがシリーズ機で前兆ゾーンの名前として取り入れた
- 戦コレ!の起きスロはシスクエ+沖スロのダブルオマージュ
このように全く別のメーカーでありながら、過去の機種で打ち手が名付けた愛称を拾い上げて機種の演出モード名として採用してくれるのは、元ネタを知っている者としては面白みが有って良いなと思います。
もっと言えば、戦コレ!の『起きスロ』はシスクエの起きスロを知らずとも、「沖スロ+起きればボーナス」という事が演出内容から把握できるようになっているので、元ネタを知らないと意味不明な演出という訳でもないのが良いですよね。
過去の機種や何かしらの元ネタがあるものを扱う時は、元ネタを知らなくても違和感なく受け入れられつつ知っていればニヤリと出来る、そんなバランス感覚を忘れないようにして頂きたいものです。
©SNKプレイモア
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