7月に導入された三洋の『魔法少女リリカルなのは』が、2か月後の中古機相場で4万円を割っております。
どうしてこうなってしまったのか、今回の記事では『パチスロなのは』の不人気要因を分析して見たいと思います。
『パチスロなのは』が不人気な理由
設定1が辛すぎる
読み方は「カラ」でも「ツラ」でもお好きな方で。
この台に対する批判を聞く限り、半分ぐらいのものは出玉率の低さに起因しているように思います。
結局の所、決まった出玉率に向けて調整する訳ですから、その目指す所が同じなら、目指す所なりにバランスは取れている…となる筈です。
この台はその目指す所(出玉率)が低すぎましたね。
ホールに設置されている台の多くは設定1なので、その設定1がこれぐらい辛いと機種自体の印象も当然…という訳です。
さらに言えば、ホールでの実績値として実際に辛いという事以上に、打っている人間が辛さを実感しやすい台であるという点も大きのではないでしょうか。
演出の淡白さ
自分はこの点が苦にならないのでこの台を楽しめているのだろうと思います。
煽るだけ煽ってなにも無し…そんな演出を搭載した台がよく槍玉に挙げられますが、結局はそれが正解なんでしょうねぇ。
静かな台って基本受け入れられません。
いや、もちろんさじ加減ってのはありますよ?でも、その塩梅ってのは基本しょっぱくしといて、あまりにも塩辛すぎる時はちょっと手加減するぐらいが、現状としては正解なんだろうなぁと感じます。
きっと開発の方々も苦悩してるんじゃないですかね…ウルサイウルサイ言われるけど、ウルサくしなかったら暇だツマランと言われるし。
スケープゴートにされるアースラ
アースラに対する悪い印象が、この台の感想では多く語られているように思います。
たしかにアースラはほとんどメダルを獲得せずに終了してしまう事もある、お世辞にも甘いとはいいがたいチャンスゾーンではあります。
しかし、先述のようにパチスロはスペックバランスを取る事を必要とされているので、特定の機械割に収める為に、出玉をどこに振り分けるかという事を考える場合、アースラはこういったバランスにするのが最適だと判断されたのでしょう。
つまり、仮にアースラがもっと甘い仕様であったなら、その分他の要素が辛くなるんです。
もしこれが、ほかの要素を辛くしないようにして、アースラを甘くしてほしいというのであれば、それはすなわちスペックへの不満と言うべきでしょう。
楽しさを手軽に体験できない
この台の楽しさを実感するには、ある程度高レベルのAT状態を体感する必要があります。
しかし、なかなかそういった状況までたどり着けないんですよね。
その結果、辛いのはもちろん、その辛さを乗り越えた先にある楽しさを知っている人が少ないので、唯々辛さばかりが目立ってしまうのです。
アースラへの突入条件が分かりにくい
内部の仕組みを理解していれば分かってくる部分ではあるものの、一見しただけではチャンス目を引いてからアースラへ突入させる流れがイマイチ分かりにくい。
なので、何となく入るか何となく入らないというファジーな状態で打つことになるので、叩きどころが分かりにくいというのもあるのでしょう。
高設定域も物足りない
低設定の辛さはもちろん、高設定の機械割もやはり不満な部分ではあります。
この仕様で設定6の機械割が113%以上あれば、高設定を打つことさえできれば、なのはの楽しい部分を味わえたんじゃないかと思うんですよね。
自分はこの台の設定6を打ったことがありますが、たしかに低設定に比べると違いは分かるものの、高設定でも大いに苦戦する台である事を身をもって実感しました。
言ってしまえば、実際に打てるかどうかはともかくとして、ある種の夢として、設定6のスペックは高くあって欲しいというのも、スロッター一般において多くある感情ではないでしょうか。
でも、面白いんです
ここまで、『パチスロなのは』の不人気要因について語って来ましたが、自分自身はこの台が大好きなんです。
たしかにスペック的に辛いですし、ホールでの扱いとしても現状高設定に期待できるような状況ではないのも確かです。
しかし、それでも楽しいと思えるATがこの台にはあります。
全体として良く出来た台だなぁという印象は正直然程ありません。
しかし、一点突破的に魅力的な要素がある!と強く主張したいのがこの『パチスロ魔法少女リリカルなのは』です。
正直ここまで稼働が下がってしまうと、もう浮上する可能性はほとんどないだろうと思います。
一度マイナスイメージがこびりついた台というのは、ユーザーを遠ざけてしまうモノですからね。
更には当然の事として、ホールでの設置台数も減っていく事でしょう。
個人的には、『リリカルなのは』というコンテンツには少なからず可能性を感じるので、いつの日かこの台で挙げたような不満点を払拭した新たな『パチスロなのは』が登場してくれることを、ほのかに期待しつつ、ちょこちょことこの台を愛でて行きたいと思っています。