今現在パチスロ界隈ではコロナウイルスと双璧を成す話題となっているらしい『いろはに愛姫』ですが、皆さんは打ちましたか?
自分はほんのチラッとだけ打ちましたが、まだビッグを引けていないという体たらくです…。
それは兎も角、この機種が甘すぎて稼働停止や撤去の対象となっているらしいですね。
でもこれ、絶対に外さない方が良いと思いますよ?
「いろはに愛姫」とは?
大都の中でそれほど派手ではないものの地味に人気のある「政宗シリーズ」のスピンオフ台という立ち位置の本機。
ちなみに「愛姫」の読み方は「めごひめ」です。
最大の特徴は何と言っても設定「左・中・右」という奇妙なネーミング、そしてその特性ですね。
本機の設定は4段階設定で、それぞれ「設定左」「設定中」「設定右」「設定6」となっています。
この左・中・右というのは本機のゲーム性の肝となる青7リプレイ揃いの押し順に対応しているものです。
それぞれ該当する押し順が50%で当選する事になっているので、設定左なら青7を狙う演出の時に左第一停止から狙えば50%で青7が揃い、中なら中押し、右なら右押しといった具合に、設定〇の〇に対応する押し順を選択する事でより高いペイアウトを得る事ができる、つまりは「攻略できる」というのが本機最大の魅力となっています。
設定6以外の設定に関しては、いかに早く設定を見破る(要は正解率の高い押し順をあぶりだす)事が出来るか、そしてそれが完了した後は只管(青7を狙う場面で)その押し順を実行し続ける事で台のポテンシャルを引き出す事が可能となります。
これまでも、最近で言えばディスクアップのような甘い機種というものは存在していましたが、こういった形で設定推測をゲーム性として明確に表現したケースは個人的には記憶にないので非常に画期的なものだと感じています。
「いろはに愛姫」は甘すぎる?
甘い甘いと巷で言われていますが、どうやらホールデータ的にも甘く出ているようです。
自分が良く参考にさせてもらっているパチ&スロ必勝本サイト内のコラム「ホール直送!!スロデータ」から、今回もデータを参照させて頂く事にします。
2020/3/13の記事内でこのように掲載されています。
【出玉率】
設定左・・・100.8%
設定中・・・100.2%
設定右・・・101.2%
設定6・・・105.6%
どの程度のサンプルが集った上での数値かは不明ですが、このように全設定で機械割100%を超えてきていますから、確かに甘い。
ちなみに全国のホールデータを閲覧できるサイトセブンのサイト内で公開されている機種データでも本機は出玉率の判定がA判定となっているので、やはり全国的に見て非常に甘く動いているのは間違いない所でしょう。
利益が出ないから撤去?
甘すぎて撤去と言えば、サミーが2011年1月に発売した「サクラ大戦3」を思い浮かべる人も多いんじゃないでしょうか。
あの機種は噂では一撃性の肝となったプレミアムデートタイム(PDT)の出現率が間違って高く設定されていた…なんて言われていましたが、実際はどうだったんでしょうね?(ついでに甘いのは設定1だけで、実は設定2なら利益が取れたとかなんとか)
本機はあのような前例とは違い、そもそもメーカー発表の段階から低設定が甘い機種として売り出されていたワケなので、利益が出ないのは当然と言えば当然なんですよね。
ただその甘さがホールが想定していたよりも上回っているようで、そこに対してメーカー側にクレームを入れているホール関係者も少なくないんだとか。
とは言えこの台の仕様を見れば、朝一で設定看破された台をガチガチに粘られれば相応の赤字を垂れ流し続ける事ぐらいは分かりそうなものです。
その上で導入しているんですから、それはもうホール側の認識が甘かったという一点に尽きるんじゃないでしょうか。
自分は検証していないので有効なのか否かを判断出来ていませんが、REG後内部RT中に青7揃い回避ナビをあえて無視して正解の押し順を探る打ち方の影響を挙げる向きもあるようですけど、それがあろうとなかろうと大筋では然程変わりはないように思います。
甘さを売りにした台を購入しといて「甘すぎてクレーム」というのは、何とも滑稽な話です。
「いろはに愛姫」はここからが本番
どうやら全国的に撤去の方向へ向かいそうな本機ですが、自分からするとどう考えてもココからが本番だと思います。
自分の地域での稼働を見て行くと、導入週の稼働はお世辞にも良いとは言えないものでした。
しかしSNSなどで「甘い」という話題が盛んに語られた結果、今週末の稼働がグッと高まっているのが良く分かります。
つまり現状「いろはに愛姫」は客寄せパンダになり得る台という事です。
他にもこういった台がゴロゴロある状況であればわざわざ赤字を垂れ流すこの台を珍重する必要もないでしょうけど、そういった機種が圧倒的に不足している現状では、この台のような存在感は極めて貴重だと言えます。
この事実だけでも、等価交換のホールは兎も角、換金ギャップのあるホールであれば当然のように設置し続けるべきでしょう。
6号機A+ARTという希少価値
この台は設定判別&機械割の甘さが注目されがちではあるものの、それだけの台ではありません。
6号機では困難と言われているA+ART的なゲーム性を(色々と誤魔化しながらではありますが)確りと実現できているという点でも非常に稀有な機種と言えます。
似たようなコンセプトの機種としてオーイズミの『パチスロ1000ちゃん』がありましたけど、率直な感想としては1000ちゃんよりも遥かにA+ARTとして違和感なく打てるデキに仕上がっています。
今はまだ5.5号機や5.9号機のA+ART機が一部生き残っている状況ですから、その存在意義が認知されにくいと思います。
しかし今後の6号機時代を考えた場合、この台が実現したゲーム性というものも間違いなく必要な選択肢の一つではあると思いますから、「6号機A+ART」というジャンルの記念碑的な機種としての価値というものも正当に評価されて欲しいなと思っています。
押し順の偏りによる設定判別とその機械割が注目されがちな『いろはに愛姫』ですが、個人的には純粋にパチスロとして好みな台だったりします。 やはりA+ARTは良いなと、そんな思いを先日腰を据えて打った時に再確認しました。 [s[…]
「いろはに愛姫」を上手に扱う方法
この台を扱う上で注意すべき点がいくつかあります。
設定を頻繁に変更する
重要なのは少しでも打ち手に設定を迷わせる(押し順を迷わせる)事です。
最悪なのはベタピン放置のつもりで設定左放置というパターン。
これを打ち手に気取られてしまうと朝から104%をプレゼントするようなものです。
重要なのは「この店は設定をコロコロ変えて来る」という認識を打ち手に持たせる事。
これだけでも多少は機械割を下げる事が出来るでしょう。
ガッつく打ち手とコミュニケーションを取る
この台の性能を最大限に発揮しようと思ったら、朝一から打ち出して早々に設定を看破、その後閉店間際までがっちり粘り倒すというのが最善手となります。
これをやられてしまうとホール側としては正直厳しいですし、特にこれを連日同じ人にやられるとなれば、この台を置いておく意味とは?という気持ちになるのも当然の話でしょう。
そういった場合、すぐに撤去という選択を取るのではなく、そういった特徴に該当する打ち手と積極的にコミュニケーションをまずは取ってみるべきではないでしょうか?
要するに「もう少し加減してもらえませんか?」という提案をしてみるのです。
ユーザー側からすれば、ホールに設置されている台を打っているだけなので、そこに権利を主張するのは至極当然の話です。
しかしホール側からすれば一人(あるいは複数人グループ)に占拠される状況が続くようなら撤去せざるを得ない、だから「手加減」を要求するんです。
もしこれが受け入れられないようなら、この台を撤去するのもよし、あるいはその打ち手(たち)を「当店ではお断り」させて頂くという選択肢もアリでしょう。
こういったケースに関して、多くのホールは打ち手とすり合わせをするという意識が極めて希薄であるように感じます。
「ホールに設置されている台を粘り倒して何が悪い」というのは真っ当な主張なので、そこに対してホール側のスタンスを真摯に伝えるというのは、台の撤去などよりもまず初めに実行されるべき事ではないでしょうか。
ちゃんとコミュニケーションを取れば、案外そういったガッつく打ち手も理解を示してくれて、良い関係を築く事も出来るんじゃないかと思うんですよ。
繰り返しになりますが、「ホールに設置されている台を勝利のために時間と労力を掛けて打つ」というのはユーザー側にとっては極々当たり前の権利ですからね。
その向き合い方が多少「ギラギラ」しているぐらいで眉間に皺を寄せて見てしまうというのは、少々拙い態度ではないでしょうか?
まずは柔らかい態度で対話する姿勢を持つことが何よりも重要でしょう。
適正台数を揃える
もしこの台の需要が高い場合は、一台設置よりも二台、あるいは三台ぐらい設置しておいても良いかも知れませんね。
ただ重要なのは、そこそこ満台になるけど全く座れないという事もないぐらいの絶妙な設置台数、つまりは適正台数を見極める事。
前の項で語ったようなケース(朝から特定の打ち手がガッチリ食いついて離さない)だけではなく、夕方から打ちたくてもいつも空がないようなケースだと、愛姫を求めて来ていた人もそのうち諦めて来店すらしなくなってしまうでしょう。
多すぎても良くないですが、全く座れないようだと無いのも同然なので、「座れるか否か微妙なライン」の設置台数を見極めましょう。
できれば中古で二束三文になってから導入したい所ですが、どうやら大都がこの台をサラリーマン番長2の下取り対象するようなので、中古市場でたたき売られる事にはならなそうなのが残念ですが。
適正台数という事を考えられるのは、グループ店でこの台の処遇に困っているようなケースだけかも知れません。
話題になるだけ有難い
利益が取れない、赤字の垂れ流し、なんて聞くとホール側にとっては身構えてしまう話ではあるでしょうけど、これぐらい話題になること自体が相当に有り難い事だと認識するべきじゃないでしょうか。
ここ最近の話題機種と言えば「バジリスク絆2」ぐらいのもので、他の多くの台はスロッター界隈でも話題にすら上がらない状況な訳ですからね。
一部のホールで成立している愛姫の現状(特定の打ち手にキッチリ粘られてしっかり赤字になる)を見てネガティブになる気持ちも分かりますが、その点は色々と工夫のしようがありますし、もしそこに協力してもらえない場合は、ホール側からそういったお客さんを「お断り」する良い理由付けにもなるでしょう。
ざっくばらんに様々な打ち手が程よく入れ替わり、その結果として機械割が100%を少し上回る程度で推移するのであれば、「いろはに愛姫」という台はどのホールにも1台や2台設置されている定番機種にすらなってもおかしくないんじゃないかと、多少牧草的ではあるかも知れませんが、自分はそういった状況を望んでいます。
個人的にはこの台を朝からガッツリ打倒すだけの気力も体力も現状は湧いてこないのですが、程よく時間がある時に少なくとも設定判別期間のマイナスを補填できる程度のゲーム数を消化する前提で一度は腰を据えて愛姫に挑んでみたいと思っています。
それまでに撤去されていなければ…ですが。
©DAITO GIKEN,INC.