下手すると二週間ぐらいで常時空席レベルの稼働まで落ち込むかとも思われた『スロット劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』(以下、まどか叛逆)ですが、割と粘り強く稼働していますね。
このあたりはやはりコンテンツ的な強みと言うべきなんでしょうか。
でも実際、自分もそれなりに打つ機会がありますけど、悪くないんですよねこの台。
もしもう少しだけアレがアレだったら…案外良い感じに動いていたんじゃないかと思うんです。
初代を踏襲したゲーム性
初代から受け継がれたゲーム性を色濃く反映しているので、初代が好きだった人にとっては『まどマギ2』よりもこっちが好きという人も多いんじゃないでしょうか。
すでに解析が出ましたが、直撃AT当選率も設定6はもちろん設定4程度でもそこそこ引ける頻度で出現しますし、CZの兼ね合いなどを含めても初代まどマギの後継機を6号機として表現した結果としては上々の仕上がりであるように感じました。
あと今回は天井ゲーム数が浅くなった事もあり、各ゾーンが初代と比べても比較的期待感を持ってみていられるので、「こんなので当たるんだ?」といった驚きも存在しますね。
今後続々と登場する5号機撤去機種の後釜に座って欲しい6号機新機種、その大物機種ラッシュの初陣を飾ったのはご存知『スロット劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』(以下、まどか叛逆)です。 導入開始から二週間が経過しよう[…]
ATが近いマギカボーナス
AT1回あたりの価値が安い事で結果的にATへの突入自体は割としやすい仕様となっているので、仮に通常モードであったとしてもAT当選を普通に期待できるのは良いですね。
特にリゼロのようなATの遠い台を打つ機会が多かった事もあって、なおの事この軽さがありがたいと感じました。
いやしかし、初打ち感想記事でも書きましたが、まさかガルパン2のCZシステムがこの台を先取りしているとは想像だにしませんでしたが。
モードによって最初のジェム色が違うというのも良いアイディアだと思います。
モードによる優遇具合が視覚情報から分かるので、逆に言えば通常モードであってもジェムさえモードアップさせれば全然戦えるわけですからね。
設定推測的にもCZで当たった時にもモードが分かるのはありがたいですし。
足りない機械割
本気で何と言っても勿体ないのは機械割の低さです。
パチマガスロマガ内のコラム『サイコロ店長奮闘記』によると、本機のホールデータにおける機械割(出玉率)は以下のような感じとなっているようです。
- 設定1:97.1%
- 設定2:98.2%
- 設定3:100.0%
- 設定4:101.8%
- 設定5:103.3%
- 設定6:109.0%
ちなみにメーカー発表値からの乖離具合は高設定域ほど大きくなります(一番大きいのは設定5で、メーカー発表値に比べて3%低い数値となっている)。
この数値を見てとにかく残念なのは設定4と設定5の機械割ですね。
設定6がこの数値であるのは百歩譲って許容するとしても、設定4と設定5の数値は正直とてもじゃないけど設定狙いで打てる機械割ではない。
それこそせめて、設定4が設定5の実戦値(103.3%)ぐらいは最低でもないと話になりません。
リゼロの設定4に対するスロッターの認識を考えるなら、その数値でも厳しいとは思いますが…。
特に設定4というのは設定6に対する煙幕なわけすよ、本来は。
しかしこの数値を見てしまうと、「設定4以上はありそうだからとりあえず打っておくか」とは全く思えない訳で。
実際ホールでも設定4以上はありそうだなという状況はかなり多く遭遇します。
しかし先述のとおり「設定4じゃ全く打てない」ので、よっぽど強く設定6を意識できるような状況じゃなければ打つ価値はないな…という判断にならざるを得ない。
さらに言えば、このようなスペックなので店としても設定4や設定5を使う事に対して全く躊躇しなくて良いという事情もあるので、そういった点が「良さげな台」を粘る事が101.8%の台で遊ぶ事に時間を取られるだけで終わるリスクを助長している面もあります。
それこそ確実に設定4以上であるという確証があるのならまだしも、恐らく設定4以上であろうけどもまかり間違ってもっと低い設定である可能性がある事を考慮した場合、その上でこの設定4を受け入れるのはさすがに無理ですね。
機械割以外は思ったより全然アリな『まどか叛逆』
(特に設定4と設定5の)機械割が残念過ぎる事で間違いなくホールの主軸を担う事にはならないであろう『まどか叛逆』ですが、ゲーム性の印象としては案外悪くない事を打つたびに実感します。
たしかに出玉は中々跳ねませんが、その分だけATが近いですからね。
あとは物足りない部分に対してもう少し(特に設定4以上で)機械割を上乗せ出来れば、その分だけ出玉性能的な満足感に繋がるのでしょうが…6号機規則的にそれを備える事が難しかったという事なのかも知れません。
しかしまぁ、この台の評価はそれほどボロクソな状況で終わる事はなくなったと思うので、パチスロにおける『まどか☆マギカ』ブランドは一応保たれたのではないでしょうか。
実際問題、この台が『スロット劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』なんて名前になっているのは、ナンバリングタイトルとして『まどか☆マギカ3』というものを後に出すための措置であるように思えてならないので、本機が果たすべき役割は初代まどマギが撤去されるタイミングでホールに対して何かしらの「まどマギ」を提供する事だったと考えれば、及第点の働きと言えるのではないでしょうか。
設定6なら喜んで打ちたいですからね、この台。
(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion [Music]Licensed by Aniplex Inc. Licensed by SACRA MUSIC, (C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT