
全国的にサラリーマン番長が撤去されていっていますが、皆さんは心残りのないように打ち収める事が出来ましたか?
東京あたりだともう少し猶予があるので、まだの人はどうぞお早めに。
サラリーマン番長の撤去に合わせて番長3を増台しているホールも多いと思いますが、それ以外にも割と増えてきているのが『HEY!鏡』じゃないでしょうか?
そんな『HEY!鏡』に関して、ホールの意図が非常に表れているなーと思う今日この頃だったり…。
6号機の数少ない成功例『HEY!鏡』
6号機最大のヒット機種と言えば、当然『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、リゼロ)でしょう。
今となってはかつての盛り上がりの面影も何もないような稼働状況ではありますが、一時代を築いたのは確かです。
現役機種で言えば、『バジリスク絆2』も何だかんだと下支えのある稼働状況を維持しているので、6号機としてユーザーが許容できるギリギリの範囲でバジリスク絆の後継機を世に出してきたユニバの手腕は流石だと感じます。
裏を返せば、こういった一握りの成功例以外は概ね壊滅状態な6号機の稼働なんですが、そんな数少ない成功例の一つとして取り上げられる事も多いのが『HEY!鏡』ですよね。
「鏡が6号機で最も完成度の高い機種だ」といった意見の人も結構多くて、実際の稼働状況は兎も角として、スロッター一般(特に比較的パチスロに詳しいタイプのユーザー)からの心象は割と悪くないようです。
良くも悪くも6号機な『HEY!鏡』
『HEY!鏡』の良さとは、何と言っても設定判別が簡単であるという点です。
設定6に絞って言えば3回も初当たりを取ればほぼ分かると言って良いですし、3回とまで言わずともHEYカウンター5周期スルーをしちゃったような時点で完全に見切りを付けられるというのは非常に潔い仕様ですよね。
唯一困るのは展開良く初当たりを取れる&バス以外に飛んじゃう事で6以外(特に設定4あたり)がソレっぽく見える事ですが、そういった挙動をしてくれれば素直に設定6の期待度が大きく上がるわけですから、別に残念がるポイントでもありませんし。
しっかりと設定が分かるように作られているので、「これで騙されたらもう仕方ない」と割り切れるのも精神衛生的には結構嬉しいポイントでもあります。
もちろんそういった設定判別のしやすさというのは、裏を返せば大きな欠点にもなります。
設定判別が簡単だというのは多くのユーザーが分かっているので、一通り掘り起こされた状態では設定6は残っていないと考えるのが妥当なので、当然稼働の後伸びが期待できない。
設定6を入れたら設定6しか動かない、6号機島でお馴染みの光景が簡単に成立してしまいますし、かといって設定6を入れなければ全台判別済みとして放置され続けるだけ…。
6号機第一弾として登場したこの台は、6号機の良さも悪さも端的に表していたんだなぁと改めて感じますね。
『HEY!鏡』を再導入したホールが考える事
もちろん全てのホールに当てはまるわけではないですし、それこそ設定6の存在をアピールすることで集客につなげるようなスタイルのホールには別の考えもあるでしょう。
しかし日本全国多くのホールでこの台を再設置する場合に考える事は、「設定6を入れて稼働させても仕方ない」という事でしょう。
何しろ多くのホールが実体験や全国データによって鏡に設定6を使った場合の稼働状況というものを経験・認知しています。
そうなると、「設定6を使ってアピール」なんて事をやっても、設定6しか稼働しない例の状況が成立する事が目に見えています。
だからこそ鏡は諦めているというホールも多いと思いますが、それでも(他にコレといった台が無いので)鏡を再設置したというホールの多くはとにかく、「設定6以外が動かない事には話にならない」と考えているのは間違いないでしょう。
そうなると、使う最高設定と言えば設定5か設定4という事になりますね。
特に設定5が動く状況というものが実現できれば、ホール側としてもこの台をしっかりと育成して行こうという気にもなるという話じゃないでしょうか?
言い換えれば、「1周期目に良く当たるから設定6じゃない→ヤメ」といった判断すらされてしまう状況ではホールとしてもお手上げというわけです。
そこで設定5の可能性を見て貰えれば、ホール側としても扱い方に工夫のしようもあるというものでしょう。
それこそ設定5がしっかりと動く(探して貰える)状況さえ成立すれば、設定6だって時には使う事が可能になるってものです。
『HEY!鏡』の設定5
しかしユーザー視点で言えば、鏡の設定5を狙うというのは少々気乗りしないというのも良く分かります。
メーカー発表値で107.3%という機械割にどの程度の価値を見出せるかは人それぞれでしょうけど、正直満足感は乏しいですよね。
もちろん、これぐらいの台をノーリスク&競争率の低い状況で確保できるのであれば十分にオイシイともいえるので、一概に眼中に入らないとも言えないワケですが。
そう考えてみると、鏡の設定5狙いというのは玄人向きなんですよね。
設定6ほど分かりやすくはないけど、全く分からないわけではない。
設定6ほど機械割的に魅力はないけど、その分だけ競争率が下がる。
設定6を絶対に使わないと決めているホールにとっても使いやすい設定だけに、そういった状況を把握できれば割とツモりやすい。
そもそも107%もあるなら十分だと考えていかないと、今後パチスロで勝って行くのは厳しいのではないか?という気もするんですけどね。
自分がもし専業的な稼働をしていたとしたら、狙える状況さえあるなら積極的に鏡の設定5を狙っているような気がします。
根気強く綱引きを続けて欲しい
設定5を打たせたい(狙わせたい)ホール側と設定6しか打ちたくないユーザーの綱引きが成立しやすい本機ですが、こういった状況が続くとホール側が諦めてしまう事が多いと思います。
結局のところユーザーには打たない自由があるので、打ってもらわなければ困るホールとは前提の時点で大きく異なります。
綱引きを続けても埒が明かないと判断してしまうと、ベタピン放置で小銭を稼ぐか、他の台と入れ替えるかといった事にどうしてもなってしまうと思います。
でもやっぱり、『HEY!鏡』は現状の6号機の中では比較的どうにかなる台ではあるんじゃないかとも思うんですよね。
もちろんその大前提として、「設定6以外でも動く状況」というのがあるワケですが。
今後どんどん5号機が撤去されていくなかで、もし有望な6号機が多数登場するような事になるのなら、鏡の事なんて忘れてそっちに舵を切っても良いでしょう。
しかしもしそうはならなかった場合、どうせ大して稼働しない機種だらけの状況であるのなら、ダメ元で『HEY!鏡』に関して(設定5を打ってもらいたいという意思を込めて)綱引きを続けて頂きたい。
『HEY!鏡』の設定5が稼働するか否かと言うのは、この機種に限らず今後のパチスロ全体にとっても試金石となるような事例(機械割や設定判別難易度などとの兼ね合いという意味で)だとも思うのです。