今後続々と登場する5号機撤去機種の後釜に座って欲しい6号機新機種、その大物機種ラッシュの初陣を飾ったのはご存知『スロット劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』(以下、まどか叛逆)です。
導入開始から二週間が経過しようとしているタイミングでやっと初打ち出来たので感想を語って行きたいと思います。
筐体
筐体はプロジェクションマッピング技術を採用した『アナザーゴッドハーデス‐冥王召喚‐』と同様のものですね。
『アステカ‐太陽の紋章‐』以降ちらほらと登場しているプロジェクションマッピング筐体ですが(アステカはこの筐体ではないですが)、実はプロジェクションマッピング筐体で未だまともなヒット機種が登場していないという事実。
まぁ別にプロジェクションマッピングが悪いと言う気はないんですが、しかし今回打っていて感じたのは、映像的には決して綺麗なものではないという事(結構ざらついてる)。
間違いなく最近のパチスロに搭載されている普通の液晶の方が綺麗でしょう。
そもそもプロジェクションマッピングというのは、大きな建物などの表面に映像を投射する事で、まるで壁を塗り替えたような効果を実現するというものだったと思うのですが、要するに「凄いプロジェクター」な訳です。
なので存在意義としては、映像の綺麗さ(解像度)では液晶に劣るものの、投射面積の大きさで液晶では実現できない(困難)サイズの映像を表現できるという所にあると思うんですよね。
だからこの筐体のように普通に液晶画面で実現できてしまうようなサイズの画面だと、それこそ液晶とちがって曲面に映像を映し出す事が出来るという程度の有難みしかないので、正直非常に微妙。
恐らく作り手もそれが分かっているからこそ、態々この筐体もスクリーンの両端をクルっと丸めて曲面で表現することでプロジェクションマッピングの存在意義を出そうとしているのでしょう。
もし今後もプロジェクションマッピングを用いた台を出すのであれば、もっと投射面積の大きい台を開発するか、あるいはもっとデコボコした画面にするかでもしないと折角の技術も宝の持ち腐れでしょうね。
それこそ、こんな筐体なら多少は有難みがありますね。

筐体前面ぶち抜きの液晶筐体だった『メタルギア ソリッド スネークイーター』ですが、これこそプロジェクションマッピング向きなんじゃないかと。
これぐらいの思い切った投射面積に加えて画面に凹凸を付けるような事をすれば、プロジェクションマッピングすげーとなるかも知れません。
とは言え、下パネルまでぶち抜きで映像を投射する必要があるのか?と言われるとアレですが。
ゲームフロー

A+ARTとなった2代目やノーマルタイプよりも初代を強く意識した作りになっています。
少し違うのはボーナス中のAT獲得要素がボーナス絵柄揃い的なものではない点と、ATの最初に上乗せゾーンが付いておりそこで初期ゲーム数を決定する所でしょうか。
疑似ボーナス&ATの純増枚数は約3枚という事で、この点は初代よりも進化している所ですね。
それ以外はチャンスゾーンにしろ前兆ステージにしろ概ね初代と同じような感覚で打てるんじゃないかと。
前兆ステージ
初代で言うところの『円環の理』に対応する前兆演出として本機では『記憶の回廊』と呼ばれるステージを搭載しています。
お馴染みの色がステップアップして赤まで行けばアツいというやつです。
あとは赤文字なんかも結構なチャンスアップであろう点も今更説明する必要もない所でしょう。
しかし今作は、初代に比べると演出バランスに改善が見られるというか、割と「こんなのでも当たるんだ」といった感じでサクッと当たってくれたりするのは良いですね。
前作も他のゲーム数当選系の台における前兆演出に比べればイレギュラーのある印象でしたが、今作では更に良い感じになったように思います(今のところは)。
期待度のバランス以外で初代と異なるのは、今回の実戦では基本的に100Gごとの後半部分でゲーム数前兆が発生していた点です。
どうやら今作は基本的に100Gごとの後半部分でのゲーム数当選が多いようですね。
通常時のモードは全部で3種類あるようで、通常モード、チャンスモード、そして悪魔モードというものを搭載しているんだとか。
おそらく悪魔モードは比較的レアなモードなんでしょうから、基本的には通常モードかチャンスモードを選択するんでしょう(チャンスモード選択率に設定差が存在する)。
通常モードなら200G,400Gの後半部分、チャンスモードなら100G,300G,500Gの後半部分で当選しやすいものと思われます。
もしこの台のボーナス契機のメインがゲーム数当選なのであれば、通常モードだと300G近くまで回してようやく最初のチャンス(レア役当選やチャンスゾーンは別にありますが)となる訳なので、割としんどいかも知れません。
チャンスゾーン

マジカルチャレンジに代わって干渉遮断フィールドが、そしてキュゥべえチャレンジは健在です。
すでに解析情報が出ており、干渉遮断フィールどの出現率は通常時スイカ成立時の14.8%(設定1)~25.0%(設定6)との事です。
たしか初代は20%(設定1)~30%(設定6)ぐらいだったと思うので、全体的にチャンスゾーンへのハードルは高くなったようです(スイカ確率は同程度)。
今回の実戦では突入1回で1回成功ということで今のところは印象が良いですが、実際どの程度の成功率なんでしょうか。
はやくキュゥべえチャレンジも体感してみたいものです。
ボーナス
エピソードボーナスは初代と同様にAT突入が確定しますが、通常のボーナス中は画面上に表示されているソウルジェムの色をステップアップさせて行き、ボーナス終了後にその色に応じた期待度でATの抽選を行います。
なるほど・・・まさかガルパンGと同じようなシステムを採用しているとは驚きです。
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ガルパンGの戦車道チャレンジと抽選の仕組み自体は非常に似ていますね。
もちろんガルパンGの場合はチャンスゾーンでありメダルは増えないのに対してこちらはボーナスでメダルが増えますから、完全に一致するわけではないんですけど。
ちなみに上画像のソウルジェムは実戦上ならほっとするヤツです(右のピンクは恐らくAT当選確定)。
青(さやか)と黄(まみ)は基本無理、赤(杏子)は結構強くて紫(ほむら)ならほぼ当たる?(初代のREG中のステップアップを考えると紫の時点で当選は確定する可能性も)、ピンク(まどか)なら発光色がレインボーである事を踏まえても少なくともAT確定でしょう(何かしら特典がある可能性も)。
AT「マギカラッシュ」

差枚数管理のAT機(純増約3枚)です。
自分は差枚数管理に対して別段マイナスイメージを持っていないんですが、割と差枚数管理嫌いな人って多い気がします。
表示する数字が派手になるのが最大のメリットな気がする差枚数管理ですが、ベルのヒキが悪くても損をしている気にならずにすむ点は割と好きです。
ちなみにこの台、突入時に「ホーリークインテット」と呼ばれる初期規定枚数を決定する上乗せ特化ゾーンへ突入します。
そういえば、いつからかあまり見なくなりましたね?この手の上乗せ特化ゾーンからスタートするタイプって。
一時期はこれでもかと言わんばかりにそんなゲームフローの台がわんさか出ていたような印象がありますけど。
基本的にレア役などを引かないと平然と合計+100枚をプレゼントしてくれますから、頑張って何か引きましょう。
AT中はレア役で直乗せもありますが、基本的に直乗せは弱めでそこからのボーナスや上乗せ特化ゾーンに入れれるかどうかで獲得枚数が大きく変わって来る感じでした。
とは言え、この台で一撃2400枚というのは相当ハードルが高いのだろうなというのは、実際に打ってみただけではなく、データを見れる各ホールのスランプグラフを見ていても良く分かります(今の所一撃完走と思われるグラフには出会えていない)。
まどか叛逆感想まとめ
- プロジェクションマッピングはあまり有効には使われていない印象
- ゲームフローは2代目よりも初代を意識した作り
- 前兆の演出バランスは初代よりも更に意外性を感じた
- チャンスゾーンが初代に比べて重くなった、その結果通常時が少々暇になったかも
- ボーナス中のシステムが、まさかの戦車道チャレンジ
- 最近はあまり見なくなったAT開始時に上乗せ特化ゾーンスタートなタイプ
- AT中の上乗せ等は弱く、基本的には初期枚数を駆け抜ける事が多い
- 全体的に出玉に乏しい
とりあえず、設定6以外はちょっと打てないかな…というのが率直な感想です。
今回打った台は恐らく高設定、下手すると設定6かも?という台でしたが、それぐらいの台でやっと何とか気持ちを繋ぎ止められるぐらいの印象です。
6号機だからと言ってしまえばそれまでですが、何しろ低設定が跳ねないので、色々とシンドイ台だろうとは思いますね。
この台を打っていると、やっぱりリゼロって凄いんだなというのを改めて感じます。
リゼロの場合、低設定が一撃2400枚を吐き出す事がそれなりの頻度で訪れる訳ですから、その個性は何物にも代えがたいものです。
もちろんその為に色々なものを犠牲としている台ではありますが、まどか叛逆の低設定が全く動く気がしないのに比べると、なおの事凄みを感じざるを得ません。
マイルドな6号機というカテゴリーとして生き残る可能性はない事もないんですが、どちらかと言えばまだ設置期限の残っている2代目(SLOT魔法少女まどか☆マギカ2)の方がよっぽど可能性を感じるのが正直な所。
実際問題この台を早めに見限ったホールは、まどか2を強化する方向へシフトする可能性もありますから、今後はまどか2の再設置が進むかも知れませんね。
もし万が一、この台が来月の今頃も現状レベルの稼働を維持できていたとしたら、その理由はホール側の(設定的な)頑張りと、「魔法少女まどか☆マギカ」という版権の強さに他ならないでしょう。
でも正直、相当厳しいと思います。
「過去の台」になる前に、一度は設定6を腰据えて打っておきたいものですね。
(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion [Music]Licensed by Aniplex Inc. Licensed by SACRA MUSIC, (C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT