
最近、自分の稼働圏内に関して顕著な傾向として表れてきたのが、番長3が減台傾向にあるという事。
これまでギリギリ島と呼べる台数(5台前後)は維持していたホールが、3台以下まで台数を落としてきている様子が目立つようになりました。
そんな番長3ですが、なぜホールの主役(メイン機種)になれなかったのか、その点について語ってみたいと思います。
番長3がメイン機種になれなかった理由
番長3がなぜホールの主役となれなかったのか、その理由として考えられるものを現状のメイン機種である『バジリスク絆』との比較を絡めつつ語ってみたいと思います。
純増枚数
やはりこの点は純増枚数が2.8枚のATであるバジリスク絆に比べると、純増枚数2枚のARTである番長3は分が悪かったと言わざるを得ません。
単純計算で、同じく1000G消化した場合の獲得枚数が、バジリスク絆の2800枚に比べて番長3は2000枚という事ですから、1.4倍の出玉というのは大きな違いと言えます。
この点に関して、番長2も純増2枚だったから大丈夫だろうという予測をしていた人も居たようですが、あの当時は純増2枚が「出玉速度の速い機種」だった訳ですからね、5号機AT時代を経た後に出た番長3とでは語るべき文脈が異なると見るべきでしょう。
目押し頻度
バジリスク絆にしろミリオンゴッドシリーズにしろ、これらの機種が幅広いユーザーに支持される大きな要因として、目押し要らずのリールというのが実は大きな要因となっています。
BCを揃える時にしても、押し順さえ守っていればOKという事で、その事を理解してさえいれば目押しが苦手な人にとっても非常に打ちやすい機種だと言えます。
それに対する番長3ですが、こちらは通常時の小役にも取りこぼすものがある仕様ですから、目押しが苦手な人からするとバジリスク絆のように気楽には接しにくいというのがあるんじゃないでしょうか。
設定判別の難易度
バジリスク絆が支持される理由の一つとして、設定推測要素の豊富さが挙げられます。
特に弦之介BC中の告知タイミングによる設定示唆は、設定4以上確定や設定6確定のものが出現した時の達成感は中々のもの。
そしてBCの種類(色)によって奇偶を判断出来たりと、色々と設定を示唆する要素が豊富である点が稼働要因として大きな役割を果たしてきました。
それに対する番長3ですが、バジリスク絆に比べると確定系の画面が出現する頻度が少ないですね。
そして奇偶の判断をする上でも、対決カウンターモードの内容や引き戻し特訓への移行率などでの判断は可能であるものの、バジリスク絆のBC色に比べると少々上級者向けではありますね。
バジリスク絆は、実際の所として設定判別しやすい台かと言われると疑問符が浮かぶものの、「何となく設定判別できそう」という事を「上級者以外でも感じやすい」台であった点が大きな強みだったと思うんです。
対する番長3は、上級者ですら「設定判別できる気がしない」と思ってしまうような印象が強い訳ですから、上級者以外は「確定要素が出ないと分からない」と思ってしまいがちな台ではないでしょうか。
抽象的な表現になってしまって申し訳ないのですが、設定判別をする上での難易度や速度を考えた場合、バジリスク絆は「ギリギリ足りる」のにたいして、番長3は「ギリギリ足りない」んですよ。
過度な自力感
バジリスク絆に限らず、パチスロはどの台もレバーを叩いて自力で出玉を積み重ねていくものですが、番長3はあまりにも自力感が強調されすぎた台だったと思うんです。
通常時、まずはベルを引かなければ対決への距離を縮める事すら出来ません。
他のゲーム数管理のゾーンを搭載している台なら、とりあえずゲーム数を消化して行けば濃いゾーンへは到達できる訳ですが、この台はいくらゲーム数を積み重ねようともベルを引けていなければ関係ないのです。
そんなツライ道のりを乗り越えて獲得した対決ですが、初戦では強レア役を引かない限りはベルを何回引こうが基本的には勝てない仕様。
それでもがんばって特訓からの対決を射止めたとして、出てきたのが期待薄な対決だと…。
逆に強対決が出てきたとしても、割と負けれちゃいますからね。
そんな通常時を乗り越えてARTに突入しても、次から次へ訪れる「自力感」の波…ことごとく乗り越えられた時の爽快感は確かにあるものの、そんな事は極めて稀な話で、どちらかと言えばチャンスをふいにしてしまった事にたいする苛立ちばかりが募る。
このように、打っている時に常時ストレスにさらされ続けるのが番長3という台なのです。
ストレス=楽しさではあるが…
これまで挙げてきた要因の中でも、番長3が思ったほど支持が続かなかった一番の理由は、『過度な自力感』にあると自分は思っています。
パチスロやパチンコにおいて、適度なストレスは必要なものです。
ストレスを感じる状況があるからこそ、そのストレスが解放された時の快感が強烈に脳を刺激する訳ですから。
そういった感情の波にこそ、パチスロが多くの人に愛されている理由があるんじゃないでしょうか。
とはいえ、そんなストレスにも許容の限度というものはあります。
高く飛ぶために深くしゃがみ込む事が必要だとしても、座り込んでしまっては飛び上がる事も出来ない訳で。
一般的に面白いと評価される台というのは、「ストレスとその開放」のバランスが秀逸なんでしょうね。
遊戯者に楽しさを提供しようとし過ぎた結果、ストレス過多で避けられる事になった…番長3はある意味で「面白過ぎて疲れる台」であるとも言えるんじゃないでしょうか。